ビールらゔぁー

クラフトビールにはまった人が日々おすすめを綴るかんじです。バーで飲むと「うまい!」以外の全ての感想を忘れるので宅飲みレビュー中心です。クラフトビール以外も全然飲みます

IPAの次にくるのはサワーエール、セゾン、バレルエイジド!

IPA、ようやく日本でも知名度があがってきましたね。クラフトビールを飲んだことがない! という人でもお酒が好きであれば名前を知っていたり、サントリーがIPAを出してきたり、スーパーで見かけることも増えてきました。

サワーエール

さて、サワーエール。サワーエールとはその名の通り、酸っぱいエールです。以上。

作り方としては、野生酵母(とバクテリア)を利用したり、乳酸菌を使ったり、さらにその上でフルーツエキスを加えたり……というような感じです。古くはベルギーにある製法で「ランビック」というものが発祥なようです。
お察しの通り、作るのが大変面倒くさいということで廃れつつあったんですが、クラフトビール大国であるアメリカのブリュワー達が目をつけて数年、今では西海岸でムーブメントを起こすようなジャンルへと成長しつつあるようです。

……とまぁここまでを西海岸に旅行に行ったBeerGeekの人から聞いたわけなんですが、とにかく日本で見かけることがない!
最近ではお米と日本酒酵母を組み合わせた、ヴァイツェン風味の国産クラフトビールもありますけど、とにかく比較にならない酸味だとか……飲みたい……

などとビアパブをフラフラしていたら発見しました。サワーエールを出してくれるところ。
しかも、5つあるうちの1つのタップは高確率でサワーエール。そしてボトルのサワーエールは常に数種類以上揃えているという素晴らしさ。非常に先鋭的な品揃え。おまけにご飯も美味しい!

この前飲んだサワーエールたち

これはクリーク(チェリー)を使ったランビック? だとおもいます。ラベルがオランダ語? で読めない……

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かなり強い酸味


こちらはイタリアのサワーエールでアーマブルーナ。
イタリアといえば、ヨーロッパの中ではビールの歴史が浅く、ゆえに伝統に縛られない自由なビール作りで最近名を馳せつつあるようですね。日本で見かける機会はありませんが、この樽も日本では2樽しか輸入されていないものの1つらしいとか。
果実の古漬けのようなニュアンスでしたかね。そして柔らかい酸味、そしてオークの樽香のバランスが絶妙。高いけど……飲む価値ありでした。

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Brasserie BFM SAのSpike and Jerome's(スパイク&ジェローム)

こちらはラムオーク樽で3年熟成させたバーレイワイン……のサワーエール。アルコール度数の表記が10.0276%という細かさ。
これを飲むときにはだいぶ出来上がっていて、味わいのディティールは全く思い出せないんですけども、かなり美味しかった記憶だけはあります。記念のために瓶を家に持ち買っているあたり相当気に入ってたんじゃあないでしょうか。

バーレイワインというと、アルコールと麦芽の甘みが先行するような味わいのものが多いイメージですけども、このSpike and Jerome'sはそれにホップと程よい酸味が合わさり、まさしくブドウのワインに負けない繊細さをも持ち合わせていたように記憶しています。
またシラフのときに飲み直したい……

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銘柄にもよるんですが、このお店ではリーデルのワイングラスで提供してくれます(パイントはうすはり)。これがすごく良い。ジョッキで飲むのはやめましょう、台無しなんで(笑)。
お酒好きなら、リーデルのヴィノム ジンファンデル/リースリング・グラン・クリュは一脚持っておくと重宝しますよ。飲み会一回分以下だとおもえば安い買い物です。

iPhoneが急死してしまい、臨時の1万円で買った格安Android端末による写真なので全体的に画質が荒いのは勘弁してもらいたいところ。

リーデル (RIEDEL) ヴィノム ジンファンデル/リースリング・グラン・クリュ 400ml 2個セット 6416/15

リーデル (RIEDEL) ヴィノム ジンファンデル/リースリング・グラン・クリュ 400ml 2個セット 6416/15

ワイン愛好家がサワーエールをきっかけに目覚める例も

海外なんかですと、ワイン愛好家がサワーエールからビールに目覚めたりするような例もあるみたいですね。
というところからも、サワーエールの味の傾向がどういった感じか想像つくのではないかと。

樽熟成のビール(バーレイワイン)そのものって、ちょっと飲み疲れするようなイメージがあってあんまり飲まなかったんですけども、サワーエールの製法を合わせて使うことで味に広がりができつつ、飲みやすさもでてくる。
逆に熟成させなければ、日本の夏に似合ったカジュアルに飲めるビールにも仕上がるとおもう。フルーツビネガーを使ったハイボールとか一時期すごく流行っていたし。

サワーエールはすごく日本と親和性の高いジャンルでしょう。特に、何かと若い女性をターゲットにマーケティングしたがる日本人からするとすごく売りやすいのでは? 酸っぱいもの、という健康イメージと、フルーツエキスの相性の良さ……。国産の醸造所さんはどんどんマーケティングしましょう! 僕は飲むぞ!
じわじわと知名度が広がりつつありますが、強い苦味で人を選びがちなIPA*1とよりも、日本で流行る余地があるジャンルではないかとおもいます。

新しいマリアージュも

僕の通いやすい場所にある、唯一のサワーエールを出してくれるビアパブのオーナーいわく、特定の銘柄と塩辛が以外なマリアージュを形成してくれるようです。塩辛って基本的にエールとかと相性が良くないみたいなんですよね。
そんな感じで、サワーエールは日本の食文化と出会うことでも新しい進化を遂げるかもしれませんね。

塩辛とクリームチーズとサワーエールとか良いだろうなぁ。

セゾンについて

こちらもじわじわ来てますねー。
僕はイマイチ種類を飲んでいないのであまりしっかりとは書けませんが、保存を効かせる意図からか、酸味が強かったり、ホッピーだったり、スパイスが効いていたりというような特徴があるようです。
というか、醸造方法の分類ではないのでしっかりと味の傾向を決めるのは難しそうですね。

とはいえ、そんな個性豊かな様から愛好家が増えているようです。

まとめ

日本酒も数年間の樽熟成をかけたものが流行ってますねー。
とりわけ、バレルエイジドなサワーエールは新しい扉を開いちゃってる感じのビールなので、出してくれるようなお店があったら是非飲みましょう!

ちなみに、西海岸のパブではサワーエールを頼もうとすると「大丈夫か? めちゃくちゃ酸っぱいぞ?」と確認されるようです。
間違っても「オイオイ、これ腐ってるぞ!」と店長にクレームを入れないように(実際、醸造所へのクレームも多かったみたいです)しましょうネ。

おしまい。


リーデル (RIEDEL) ヴィノム ジンファンデル/リースリング・グラン・クリュ 400ml 2個セット 6416/15

リーデル (RIEDEL) ヴィノム ジンファンデル/リースリング・グラン・クリュ 400ml 2個セット 6416/15

ワイングラスは脚を折りそうで怖いという人は、脚のないリーデル・オーのシリーズもおすすめです。
ホームパーティーなんかでも重宝しますよ〜。

お酒のグラスについてもまた機会があったら書きたいですね。

*1:現にIPA名乗っていいの? みたいなボトルもチラホラありますし